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コラム

電動車椅子がゆく ~東京ドームは要注意?

年末にライブを見に東京ドームに行ってきました。車で送迎されるのでなく、電車を使いました。

さすがに年末だけあって駅は混雑!人混みの中を電動車椅子で走行はいつも大変です。島渡りのゲームを思い出すんですよね(笑) 混雑の中、くいっくいっと交わすのはサッカーとかのドリブルと同じ感覚。でも、楽しんじゃいないですよ。

駅はエレベータを使えば問題ないけど、たまに階段だけの駅があります。僕は普段に電車を使いませんから珍しく思えるんです。

階段はもちろん人の群れ。
それでも駅員さんが懸命に声をかけ、端にスペースを作ってくれました。階段を下りるリフトで昇降するのです。音にびっくりするのか、みんなの視線を受けちょっと恥ずかしい・・。そんな感じで、誘導もきちんとする駅員さんに頭が下がります。

あるエレベータと再会して、また感動したんです!入口と出口が違うエレベータ。あれは密かにノーベル賞クラスの発明だと思っています。

普通、エレベータに何とか入ると奥の壁に鏡があるだけ。よく思うんですが、鏡を見ながらのバックは難しい!ドアにぶつけてしまうと、電動車椅子はタイヤの切り返しが難しく苦労します。

でも、この東京のエレベータは前進で入って、そのまま前進で出れちゃう!あれ、感動しませんか?(笑)

さてさて、目的の東京ドームに着きました。車椅子の入口はどこかとわくわくしていると、スタッフがぐるぐると誘導。そのスタッフも慣れてないらしく、けっこう徘徊しました。

連行されたあげく、ついに地下の出入り口に通されました。

「笑っていいとも!」のテレホンショッピングで見る花が並んでいます。黒いスーツの人がたくさんいます。ここって、もしかするとすごいところ?

内部の道のりがまた長かった。ぐるぐるぐるぐる、「ここの扉を」の繰り返し。完全に迷路です。僕のチケットは「アリーナ席」でした。どうやらアリーナ席の車椅子と、スタンド席の車椅子は見るとこが違うらしいです。

車椅子でどうやって球場の中に入るのか?

誘導されたところには、やはり階段がありました。そこには何人ものスタッフ。どうやら車椅子を担いでくれるらしいのです。結局、行きついた先は1塁側のベンチの横にある席。プロ野球で考えると、報道カメラマン席にあたります。

ライブ終了後はまた違うところに誘導されました。ベンチの前を通り、バックネット裏。プロ野球中継と同じ光景です。しかし、そこにまたしても階段があり、特製スロープでカバーがしてあるだけ。

おいおいおい!今回は斜面が急すぎる!いくらスタッフが大勢いても、この電動車椅子は他と違って重いのです。こんな急斜面の中、担ぐのは無謀すぎますよ。でもスタッフはやり遂げたのです。

こんなに苦労したライブは初めてでした。

おそらく「スタンド席」だったならば移動が楽だったと思います。重たいもの持ってもらうのは、こっちも疲れてしまうんです。でも、いい体験ができました。

(S・O)

 

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